BrainyRabbit's Blog

趣味の旅行や日頃気になったこと、ときどき仕事について気ままに更新しています。

日本で、そこそこ給料を貰って好きな土地で暮らす生活は難しい?

出張+台風での延泊から帰ってきて、ほっと一息をつきたいところ、連続で採用面接で予定をブロックされまくってしまい、まだ週の前半なのに疲弊しきっています。

丁度、新卒採用の1期?2期?の波と、今年中の内定を目指す中途採用方々の波が被るので実は結構10-11月は、外資系コンサルファームでは面接に忙しい時期だったりします。
さて、タイトルの疑問なのですが、ネットニュースを流し読みしていたら「最近は一般職を目指す男性が増えている」というような記事を見かけました。これについて、ちょっと感じることを書いてみたいと思います。

■日本式のキャリアパス
所謂典型的な日本企業では、採用を「総合職」と「一般職」に分け、前者は比較的高給・転勤あり・職務内容の制限なし、後者はその逆、というような感じのようですね。
ここでの職務内容の制限に関しては、一般職は比較的単純な定型業務が業務の中心になり、キャリアアップの上限も総合職に比べて低く設定されていることが一般的です。
多くの日本企業では、「スペシャリストよりジェネラリストが求められる」といわれるように、キャリアパスの一環で様々な部署を経験させられ、最終的にその人の評価に応じた役職を最後に定年退職する、というのが多くの人がたどるルートです。終身雇用制ですしね。そのキャリアパスの一環で、本人の希望にそぐわないキャリアー僻地に行かされたりブルーカラー業務を経験させられたり、素地がないのに専門性の高い部署に配属されたりーしてしまうこともあります。

■「一般職になりたい」は本当?
このような日本式のキャリアパスに対して、ネットで掲げられていたのは「全国転勤を避けたい」ので一般職を希望する男性が増えてきている、といったような話がでした。残念ながら定量的なファクトが示されていなかったので、どこまで本当の話かわかりませんが、面接をしていて特に20代後半から30代前半でネガティブな転職活動の動機として人事異動を挙げられる方が確かに半数くらいいます。
大体皆さん同じような話なのですが、
・通信キャリア会社に新卒で入社して本社の経営企画部門で勤務→今回の異動で地方の携帯ショップのスタッフ配属に
・化粧品大手に新卒で入社し国際事業部で勤務→今回の異動でドラッグストアの化粧品アドバイザーに
といった具合で、”キャリアパスの一環として一度は現場を経験させる”ことを意図した辞令が転職のきっかけとなっているようです。特にコンサルファームを受ける方はみんな最高学府を出てますし、「自分のキャリアとそれるところに置かれるなら辞める」というスタンスです。では、「もし異動にならなかったから/異動なく同じ会社で勤められたら続けたいと思いますか?」と質問すると、ほぼ全員が”YES”(※こちらに気を使ってオブラートに包んでのYESも含む)。
++余談ですが、コンサルの面接の場合、「ロジカルか、地頭が良いか 、(+αで面白い仕事ができそうか)」だけをほぼ見ているのでこの質問にYESと答えたからといって落とすことはないです。YESでもNOでも、その理由を論理的に説明できさえすればOK。基本、コンサルファームの面接官はマネージャー(ファームにより呼称は異なりますが)以上が担当するので、Loyaltyを気にするひとはほぼいないです。むしろ面接官もいろんなファームを渡り歩いていたり、いろんなクライアントに対面している人間なので、外から自社を冷静に見た上での指摘はたとえ悪いことであっても気分を害さずに議論を楽しんでくれる人が多いです。僕も外資コンサルを3社渡り歩いていますが、転職時の面接官はほぼ全員そんな感じでした。気まぐれで受けたTier4ファームでハイパー感情論者に当たった経験はありますが。+++

■Lose-loseな慣習は終わらせるべき
「一般職になりたい」というより、自分の志向と合わない勤務地や勤務内容を避けたい、というのが近い感情なのかなぁと採用候補者を見る限りは思います。
企業としても、それなりに優秀で安く使える20代後半の人材を慣習的な人事で放出してしまうし、転職者としてもコンサル転向にはギリギリ/他事業会社に行くのもスキルが今ひとつの微妙な時期に異動を突きつけられ焦って転職してしまうのもlose-loseだと思います。
こういう状況を聞くと、「日本でそこその給料を貰って好きな土地で働く」は、日本の一般的な企業ではなかなか難しいのかなと感じます。コンサルは比較的希望を尊重してくれる環境にあるので、労働時間は長いですがその点で悶々とすることは少ないと思っています。これは、①解雇の仕組みが運用されているので業務命令で強制的に配置替えをする必要が少ないこと、②人材の流動性が高いマーケットであること(会社が本人の希望を尊重しない場合、本人の希望に合うオファーを出す競合他社がいくらでもいる)が挙げられると考えています。

■(おまけ)コンサルファームの採用の区切り

ちなみに、コンサルティングファームの場合は、ざっくり「コンサル」と「バックオフィス(コーポレートファンクション)」の2の部隊に分けられます(これまた、ファームにより呼称は異なります)。前者は皆さんイメージするコンサルの人、後者は、財務経理・法務から、成果物をきれいにファイリングしてくれる人、毎日の美味しいコーヒーを保ってくれる人まで様々で、要は「コンサル以外の会社を動かす部門全般」という感じです。