2022年2月8日:spgアメックス→marriottアメックスへの変更で特典が大幅改悪。変更点まとめ【クレジットカード】
spgアメックスからmarriott bonboyアメックスへのカード変更が告知されていましたが、本日詳細が発表。時差があるので朝起きてメールを開いて、朝から非常にいやな気分です。
結論からいうと、サービスと特典が大幅改悪。一部改善された特典はあるものの、恩恵があるユーザは変わった使い方をしている限られた人のみになると思われる。
目次
改悪点
１．年会費の値上げ
【変更前】34,100円
【変更後】49,500円
２．無料宿泊特典の付与に決済条件追加
【変更前】１泊分
【変更後】なし。ただし、150万円以上の利用した場合のみ、１泊付与。追加でポイント消費することにより、高カテゴリホテルも追加で対象に（ただし+15,000まで）
３．2枚目以降の家族カード年会費の値上げ
【変更前】17,050円
【変更後】24,750円
４．海外旅行傷害保険に決済条件追加
【変更前】なし
【変更後】旅行代金を当該カードで決済した場合のみ
改善点
１．宿泊実績の付与数の増加
【変更前】5泊
【変更後】15泊
２．1枚目の家族カードの年会費が無料
【変更前】17,050円
【変更後】無料（ただし、1枚のみ）
３.年間400万円以上の決済を条件にプラチナ会員資格付与
【変更前】なし
【変更後】年間400万円以上の決済で翌年付与
４．その他（こまごました”特典”と呼べないようなもの）
・リッツカールトンまたはセントレジスに2泊以上連泊時に100USD分プロパティクレジット付与
・スマートフォン故障時の修理代金補償
※購入後24カ月以内のもので、事故発生後3カ月以上通信料を該当カードで決済していることが条件
・空港手荷物宅配に羽田追加
詳細(マリオット公式）
Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カードで最高峰の世界を思いのままに｜クレジットカードはアメリカン・エキスプレス（アメックス）
考察
１．年会費の値上げ
付帯サービスと特典が一般カード並み（プラチナカードに比べてかなりしょぼい）なのに、この年会費は。。今回の他の特典の改悪で、Amex一般カード（年会費1万円ちょっとの）の方がサービスが良くなってしまった
２．無料宿泊特典の付与に決済条件追加
無料宿泊特典がなくなるのは大きい。。為替決済レートの悪い日本発行のアメックスカードは海外では決済に使うと損だし、ヨーロッパではAmex自体使えない店も多い。コロナの影響で今は日本に気軽に帰れないので、この基準は個人的に厳しい。
また、ポイントを消費してより高カテゴリのホテルに泊まれるようになるみたいだが、上限が+15,000までだとリッツやセントレジスは対象外になるので、あまり意味もなさそう？
３．2枚目以降の家族カード年会費の値上げ
このカードを家族で3枚以上使っている家族って、熱烈なマリオットフリーク以外いないと思うのだけど、何か理由があるのだろうか。切りたいのか、「ファンならついてくるだろ！」なのか。
マリオットは数年前にData drivenで顧客管理とマーケティングをするとか言っていただけど、分析結果で家族カード2枚以上だとケチな客層だとでも出たんだろうか？
４．海外旅行傷害保険に決済条件追加
年会費の安い金融系のクレカみたいな条件つけてきた。。海外旅行の決済に為替決済レートの悪いアメックスはリテラシーが高い層は使わないし、日本の旅行代理店で割高な旅行パッケージを利用する層は旅行保険もそこで入るだろうし、対象になる人が不明。
他に持っているエポスプラチナの方が補償内容も良いし決済条件もないので、こちらが良い。過去にどちらにも保険請求したことがあるが、アメックスのほうが面倒だった。
５．宿泊実績の付与数の増加
5泊→15泊の増加は大きいが、年間35泊程度しか泊まらないならプラチナ維持の必要もさほどない。年間35泊程度なら、ラウンジアクセスのできる部屋を最初から取ったほうがコスト的にも部屋のグレード的にも良いし、カード特典で無理してプラチナ維持する必要もないのでは個人的には思う。現状はチタンとプラチナの特典の差がほとんどないので、実際の宿泊実績のみでプラチナ維持できる人にもメリットは薄い。たまにブログで見かける「プラチナ維持のために函館フォーポイント20泊」とか本末転倒なことしている人たち以外にベネフィットがあるんだろうか。
６．年間400万円以上の決済を条件にプラチナ会員資格付与
プラチナは年間50泊以上なので無料実績15泊を考慮すると「年間35泊しないけどマリオットのカードで400万円以上決済する」ってどういう層を想定しているんだろう？ほとんどマリオットに泊まらないなら、還元率の低いマリオットのカードは日常的に使わないだろうし、日本で400万円の商品をクレカ決済できる場所は限られているので、「外車ディーラーで新車を買うためにマリオットカードを発行する人」くらいしか浮かばないｗ（あとは外資系のジュエリーくらい？）
ホテルで100泊+$20,000でアンバサダーエリートなので、マリオットヘビーユーザーならむしろそちらの方が早いと思う。
７．その他（こまごました”特典”と呼べないようなもの）
・リッツカールトンまたはセントレジスに2泊以上連泊時に100USD分プロパティクレジット付与
自分の知り合いでリッツやレジスに頻繁に連泊する人って、１回の旅行で百万単位で使う”お金持ち”な人が多い。食事はその土地の有名なレストランとか会員制の料亭など外の特別な場所でするのでホテルで食事はしないし、スパ等も利用しているイメージがあまりない。新婚旅行とかのスポットユーザには多少インセンティブになるかもしれないけど、頻繁にリッツ連泊する層に100USDってホテル内消費のインセンティブになるのか疑問
・スマートフォン故障時の修理代金補償
普通のアメックスにも付帯しているサービスなので特典というほどでも。。
しかも購入後24カ月以内のもので、事故発生後3カ月以上通信料を該当カードで決済していることが条件とのことなので、条件厳しめ＆申請が面倒。iPhone など壊れやすい機種を使っている人はおそらくキャリア等の補償に入っているだろうし…
・空港手荷物宅配に羽田追加
SPGアメックスの空港手荷物宅配で微妙なのは、帰国便（空港→自宅）しか無料の対象でないこと（自宅→空港は無料の対象外）。Webサイトからは普通にSPGアメックスの番号でも手配できてしまうので、うっかり忘れてSPGアメックスで手配してしまい、空港での引き取り時に有料と知らされたことが数回ある。。SPG以外のアメックスのカードを出してその特典で無料に変更してもらえたが、他のカードを持ってきていなければ片道数千円で有料。
感想
spgアメックスを更新すべきか少し悩んでいたのですが、今回の変更で解約を決めました。
個人的な事情ですが、日本のコロナ規制のため日本の家には簡単に帰れず現在生活拠点がヨーロッパとアメリカになっているので、Amex決済の機会もほぼない上プラチナ維持のメリットが薄いのも理由の一つです。（欧州はMarriottやWestinブランドでもラウンジがないホテルが多く、グレードの高い部屋数も少なくアップグレードもあまりされない。環境保護を名目にアメニティもリクエストベース。むしろ今は常駐スタッフのいない宿の方がサービスが充実している）
日本で生活している方でも、日本はクレジットカードの選択肢もかなり多くサービスが充実しているものがかなり多いので、もうこのカードのメリットはないかなと思います。同じamexでもゴールドまでなら年会費も安く付帯サービスも圧倒的にいい。また、以前計算してみたのですが、昔に比べて無料宿泊の必要ポイント数が上がったので現在のspgカードの還元率は非常に低く、他の還元率0.5%以上のカードなら、そちらをメインカードにして浮いたお金でマリオットでは普通にお金を払って泊まった方が、同じ決済額で実は2-3倍の日数泊まれます。
今回の変更で恩恵がある人は、
・利用実績からするとプラチナ維持のメリットはないが、何らかの理由で「函館フォーポイント10連泊」などの手法でコストを抑えて無理にプラチナ資格を維持している人
・普段マリオットに宿泊しないが、400万円以上のクレカ決済予定があり、それをポイント還元や他カードのエリートステータス獲得ではなくマリオットのプラチナ会員資格の獲得にあてたい人
・自分のクレジットカードを発行できない扶養家族が１人いて家族カードを使っており、年間150万円以上マリオットカードで決済する予定で、かつ退職などの理由により新たなクレジットカードの発行が難しい人
とかでしょうか。。かなりレアケースだと思うのですが。
