BrainyRabbit's Blog

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世界遺産:十字架の丘 (英名: Hill of Crosses)に行ってきた@リトアニア:シャウレイ

リトアニアの世界遺産の十字架の丘に行ってきました。

現在はオフシーズンなので観光客・巡礼客がほぼおらず、ゆっくり見て回れました。

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目次

 

十字架の丘への行き方

詳しい交通手段オプション行き方はこちらの記事にまとめています。

周辺の都市に滞在して、バスまたは電車でシャウレイまで行き、シャウレイからBoltで行くのがおすすめ。(体力と時間があるならレンタルサイクルも)

 

背景

バルト三国の都市はどこもそうなのですが、様々な国に繰り返し占領されていた背景があり、巡礼ガイドによると、中世頃からリトアニアでは抵抗の証として十字架を立てる風習があったとのこと。

 

略歴

1795年:シャウレイ(十字架の丘がある街)ロシアに編入

1831年~63年:複数の農民の反乱。この時期以降、この丘に多くの十字架が建てられた。

1918年:リトアニアに返還

WW2中:ドイツに占領される

1944年:ソ連に占領される

1961年、1973年、1975年の三度、ソ連により大規模な十字架の丘の破壊、撤去、略奪

1991年:リトアニア独立回復

 

歴史的に「平和的な抵抗の象徴」として築かれた背景があり、特にソ連占領時代にはナショナリズムの象徴として機能していたそうです。旅行中に話したリトアニアの方の中には、このような歴史的背景から、昨今の情勢(※ロシアのウクライナ侵攻に対して、リトアニアは非常に強硬な姿勢をとっている)から、ロシアがリトアニアに再侵攻した場合、真っ先に破壊される場所だと懸念している方もいました。

 

巡礼・十字架設置のルール

入口の近くには、巡礼・十字架の設置のルールが説明されています。国の巡礼地に指定されたことから、数年前にルールが制定されたとのこと。

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十字架の購入場所

十字架の丘から400m ほど離れた場所に、ビジターセンターがあります。アンバーを使った土産物店や小さなサイズの木製の十字架が販売されています。十字架はデザインにより、3EUR~あります。ここで買ったものを十字架の丘に置いていくことも許可されています。他で買ったものでも、上記ルールを満たしていれば設置可能。

完全木製のものと、アンバーがついたものがあります。写真はどちらも十字架の丘のビジターセンターで購入したもので、左4EUR右3EUR。

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ちなみに、保証書なしのアンバー土産を買うなら、ヴィリュニスやカウナスの店などと比べてここが一番安かったです。


十字架の丘

十字架の丘までの歩道の脇にも、十字架が建てられています。

観光案内サイトなどの写真がとても荘厳なので、かなり広いのかと思っていましたが意外とコンパクトです。

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平地のため風も強く、冬は-10度以下にもなる土地なので、十字架が気候による損傷を受けやすいため、十字架の数は減ったり増えたりしています。(この日も雹が降っていました)

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自然発生的に成立した背景から、特定の教会や団体に所属しているものではないので、いろいろな国、宗派の方が巡礼し十字架を設置しているので、いろいろな十字架が見れるのもここの特徴です。時間が合えば、ガイドを付けて解説してもらえるとより理解が深まると思います。

2014年のクリミア侵攻後に建てられたウクライナの平和を祈る十字架

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