葛飾北斎の富嶽三十六景は西洋と日本で見え方が違うらしい
今日のnon-Western Public Adminitrationのドイツ人の教授の授業で面白かった雑談。
富嶽三十六景 神奈川沖浪裏(The Great Wave off Kanagawa)は、(昔の)日本人と西洋人では見え方が違うという象徴的な絵だという話をしていました。
有名な、富嶽三十六景 「神奈川沖浪裏」
この絵の主題は、”富嶽三十六景”なので当然、富士山。
日本語は右から左に読む言語なので、自然に目線が右上から行くため最初に目につく印象的な対象が富士山になる。一方で、西洋言語は、左から右に読む言語なので、左上から目線が動くので、大波が最初に目につく。
調べたら、確かに、The Great Waveにインスパイアさえれて描かれた絵でも日本人作者のものは必ず富士が描かれているが、西洋人が描いたものは波が主題になっている。
日本人の作品
西洋人の作品
しかし、日本人でも今は見え方が変わってきているのではないかなと思う。
私も子供のころにこの絵を最初に見たときは波が主題なのかと思ったし(後に絵のタイトルを知って富士の絵だと知ったが)、今は日本語でも横書きの文献に触れる機会の方が圧倒的に多い。ネットもSNSも、論文や学術・ビジネス系の書籍もすべて横書きだし、縦書きのスタイルは小説と印刷版の新聞くらいでそれ以外ではほとんど目にしない。今は変わってきているのかなと思う。