※この記事はカタルーニャ独立投票前の訪問に基づいて書いています※
■サグラダ・ファミリアへのアクセス・チケット
一応、Fourpointから徒歩圏内です。バスで行くのが一般的かと思いますが、天気もよく時間もあったので歩いていきました。
地下鉄で行く場合は、その名の通りSagrada Familia駅で下車、すぐです。
サグラダ・ファミリアは入場時間指定チケットを発行しているので、ネットで事前に購入しておきました。
チケットのコードをホテルで印刷し、持って行きます。エレベーター(※こちらも乗車時間指定)に乗らないのであれば、比較的直近の日程も入手できます)
代行業者も多数ありますが、英語サイトもあるので政府の直営サイトから直接入手するのがベストです。
ツアー団体客が来ていない朝一の時間が空いていていてベストだときいていたので、朝一に入場です。
少し早めに付きましたが、入場時間ぴったりに入場開始だったので他にも数組待っていました。
■え、なんか違う…
待ち時間に建物の外から眺めていると、世界史の教科書などで見た写真と明らかに異なる装飾が見え、嫌な予感がします。
テーマパークのアトラクションのような…。コンクリートで塗り固められた上にカラー塗料で等の側面に「Sagrada Sagrada Sagrada」のカラフルな文字。(写真左側の塔)
中に入ると、おなじみの部分以外はかなり新しいことに気づきます。
ステンドグラスや装飾は息をのむ美しさだったので純粋に楽しめましたが、コレジャナイ感が。
世界遺産というより、現代建築という方がしっくり来る感じ。(多くの部分がここ10数年内に作られているそうなので、実際"現代建築"そのものなのでしょうが…。)
当初建築時に添えつけられていた機材・調度品などは取り外され、併設されたミュージアム(!)に飾られています。
同じく、ガウディ設計のエレベータはとてもシックで惚れ惚れするデザインなのですが、
現在は取り外されミュージアムで展示。別途乗るにはチケットが必要な有名なエレベータは最新の高層階用設備だそうです。
■なぜ、教会に関係ない装飾が増えているのか?
ここからは、個人及び同時間帯に訪問されていた方の意見にになります。
隣で友人を案内していたスペインの建築士のおじさんは、「建築家は今後の仕事の際に自分の実績を作る必要があり、どこが具体的に自分の成果か明確にするため、目立つ箇所に奇抜なものを取り付けた結果、現在の形になってしまっている」と言っていました。
後で調べましたが、ガウディの明確な設計はほぼ残っておらず、ガウディの死後建設を続けるべきか議論がされたそうです。
現在の世界遺産は多くが修復されており、原型をくずすレベルのリノベーションのされ方をしているものも少なくありませんが、とても残念に思います。
ギリシャのアクロポリスなどでは、べたーっとコンクリで修復したものを今再度剥がし、史実に近いものに修復し直しています。
サグラダ・ファミリアのような”史実”がないものは、今後、回帰の動きが起こったときにどうなるのでしょうか。
■サグラダ・ファミリアHPに見るカタルーニャ問題
バルセロナでは、カタルーニャ語の標識を良く目にします。公共の案内板も、カタルーニャ語、英語、スペイン語の順で記載されているものをよく目にしました。
サグラダ・ファミリアのチケット購入サイトは外国語にも対応していますが、まずカタルーニャ語、次いでスペイン語、英語です。
カタルーニャ語とスペイン語は共通/類似単語も多い言語なので、観光客向けには利便性上はスペイン語と英語でよいはずですが、
カタルーニャ語を全面にだしているのは、あくまでスペインとは独立した独自の文化圏であるということを主張しているのだと感じました。