行政学の分野で、”天下り”がそのまま”amakudari"として用語になっているのを知って驚いた話。
先日の客員教授の公開セミナーで、日本のシステムとして”Amakudari”があると紹介されていました。政府で有力なポジションにあった人が民間に出入りすること(及びその逆)を、英語で”Revolving door(回転扉)”といいます(ホテルの入口などにあるあれ)。その特殊な事例として、天下りを例示していました。
Amakudari(天下り): meaning; "descent from heaven" in Japanese,
と紹介されていたけれど、日本人的な感覚からしたら、”天”ってHeavenというより天照大神とその他の神様がいるイメージで”Gods' field”かなぁと思いながら、でも”Gods”は一神教的な世界観では理解されないかと思いつつ。癒着や汚職などの危険もありつつコンフリクトを生みにくいメリットもある、等の形と否定的でも肯定的でもなく言及されていました。
”制度として”存在するのは、世界的には珍しい仕組みらしい。他に同じ制度があるのは韓国で、”parachute appointments(パラシュート・アポイントメント)”と呼ぶらしい。こちらは原語は紹介されてなかったので不明だが、”上から降ってくる”感じのイメージは同じようです。
オーストラリア・アメリカ・イギリス・ニュージーランドなどでは、政府の高官が退職後にロビー活動の会社やコンサルティングファーム名目で設立した会社で斡旋や圧力をかけている状況があり、こちらも議論になっているそう。
アメリカでは、金融街の重役が政府で重要な役職を占めたことが、2007年のサブプライム危機の一因になっているとも言われています。